超ド近眼のオルソケラトロジー体験リポート総集編
ただいまオルソケラトロジー6セット目で中々良いです。もうずっと続けると決めたので、これを以って体験リポート総集編にしようと思います。
アメリカの眼科は日本の眼鏡屋さんみたいな雰囲気。大抵後ろのオフィスで検診して、フロントで眼鏡を売ったり、直してくれる。コンタクトレンズも販売しています。
私のバックグラウンド
超近眼プラス乱視。視力は-6.5.ドライアイの時は-8まで落ちてると言われた事も。日本だと0.03~0.01位でしょう。高校一年生の時からこの視力です。
高校一年生の時からハードコンタクトを20年以上着けていました。後でドライアイのせいだと分かったんですが、毎朝白目の端の血管が切れて一部分が真っ赤になっていました。痛くもかゆくもなかったけど、毎日誰かに「大丈夫?」って聞かれる様になって、ハードコンタクトからソフトに替えました。でもソフトはドライアイをさらに悪化させて、最終的には常に眼鏡をかけるようになりました。
レーシックに最初憧れていましたが、削らなきゃいけない角膜が多過ぎて(近視の度が強すぎ)、残される角膜が足りないそうで断念。
2006年ごろにFDA(アメリカ連邦食品医薬品局)が近視のみのICL(インサータブルコンタクトレンズー埋め込みのコンタクト)を認可してからずっとしたかったですが、費用の面で都合がつかず。その後世界で近視・乱視混合のICLの認可が下りたと聞いて、どうしてもその手術がしたくなってお金を貯め始めました。でもFDAから近視・乱視混合のICLの許可は2018年現在未だにおりておりません。既に許可のある近視のICLプラス乱視をレーシックで治す事も選択としてあったけど、どうせなら一つの手術で終わらせたいと認可を待っていました。
オルソケラトロジーとは
医学的な事はオルソケラトロジーで検索してみて下さい。
ここに書いている事は私の経験に基づいている事だけなのであしからず。
オルソケラトロジー(Orthokaratology) は、オルソK(OrthoK)とも呼ばれています。夜に着けるハードコンタクトレンズと思ってください。特殊なカーブを持つレンズで、着けている事で角膜を平らにして近視・乱視を矯正します。個人的には角膜に吸盤をつけているようです。夜寝る直前にコンタクトを入れて、起きるとコンタクトが角膜にピタッとくっついてて真空状態になっています。それを朝、下瞼を指で押して真空状態になっていたコンタクトと角膜の間に空気を入れてから、ミニ・プランジャーではずします。そうするとあら不思議!目が良くなってるんです。
私はド近眼ですが、普通は近視がここまで悪くない方が効果があるようです。
オルソケラトロジーを始めたきっかけ
眼鏡を新しく作るため、職場で評判の良かった今までとは違う眼科に行って、先生との雑談でICL希望を話すと、「えー、目の手術すると戻しがきかないからなぁ。」と地味に反対されました。ちなみにそう思う眼科の医師は結構いるそうです。その先生はそこのクリニックにオルソKをする先生を迎えた事を喜々として話してくれました。私は「オルソWhat?」っていう感じでしたね。「興味あるなら紹介するよー」って言われて、すぐオルソK の先生と会いました。手術は無しで費用はICLの半額。効果はコンタクトを着けた次の日にすぐ効果があると話を聞いて、FDAの認可を待ちくたびれていた私は即決しました。
私のオルソKの先生
認定医師、あまり数多くいないみたいです。私の先生が私の町のただ一人の認定医師。フロリダ全体で5-6人だけの様。オルソKを売る先生は他にもいますが、みんながみんなカスタムデザインできる訳ではない様です。
費用
$3998払いました。42万辺りでしょうか。 これは2年間無制限でオーダーメイドのレンズ作り直しとチェックアップ(検診)、それから今日は目が良くみえない!という日に駆け込むと下さるその時の視力にあった使い捨てソフトコンタクトのサンプルのコストなども含みます。
他のドクターのサイトを見ると$1700-$2000位で出来る所もあるでしょうが、既存のコンタクトの様です。
治療
- トポグラフィーを取り、角膜の地勢(?)凸凹を図る。行くたびに取り、治療の効果をみる
- 眼鏡やコンタクトを新しく作る時みたく視力をチェック
- 定期的に検診。
- レンズを作る度に私のデータと目の状態の感想(ダブルビジョンだったり文字の見え方等々)がラスベガスのテクニシャンに送られ、それを基にレンズを0.1ミリ単位で大きくしたり小さくしたりするそうです。私がアジア人である事もコンタクトのカーブを決める上で計算に入っているそうです。
- 待ち時間がない時はたいてい20-30分で終わります。
メリット
- 眼鏡無しで日常を過ごす事が出来る
- 眼鏡の不自由やコンタクトレンズを失くす心配なしに泳げる
- 走っている時に眼鏡が曇ったり、汗でずりおちてくることがない
- お化粧がしやすくなる
デメリット
- 何度も眼科に通わなければいけないので、仕事の融通がつかなければやりにくい
- 視力が毎日多少変わり、Good Eye Day と Bad Eye Day がある。その差が酷い時もある
- 霞が最初はヒドイ。
- 霞が治療の過程である事もある。例えばまず近視を治す為にレンズを作り、近視が良くなってから、霞を失くすためレンズを調節するなど。
- 太陽がでていない時は視力が落ちる
- それに慣れるまで精神的な上がり下がりが激しい
- 効果が夜になると落ちる (持続効果の長さはコンタクトによる)
- 夜にレンズを入れるとベッドに直行しなければいけない(目の乾燥を防ぐため)
まとめ
デメリットの方が多い様に見えるけど、ハードもソフトもだめ、眼鏡では頭痛がすると三重苦だった私が、一日何の矯正もなしでいられるというのはすごい自由を得たようです。眼鏡を探すためにコンタクトを入れなきゃいけなかった様な状態でしたら。「眼鏡なしで日常を過ごせる」っていうのは10個分のデメリットをカバーします。眼鏡無しで過ごしたいけど、オプションが無いって思っている人たちに知ってほしいです。